11月22日 鎮魂祭

「鎮魂祭」

 「鎮魂祭」は宮中で今も続く重要な祭祀であり、すめらみことの玉体安穏を願う御祭ですが、長い歴史の中では一時的に途絶えてしまった経緯もあり、一般的に論文等だけではなかなか詳細までわからない部分が多いとされております。しかし宮中において、古来、神祇官の役割として「鎮魂祭」を担い、受け継ぎ、守ってきたのは白川伯王家であることは、史実としても記録に残っております。


 鎮魂の二義

みたましずめ:魂を鎮めること。魂が遊離しないように人の身体の中に鎮め長寿を祈ること。
みたまふり:活力を失った魂を振り動かしたりして再生し長寿を祈ること。

鎮魂祭では、その式次第中に以下の儀式が執り行われます。

  1. 宇気槽の儀
    宇気槽(うきふね、うけふね)と呼ばれる箱を伏せ、その上に女官が乗って桙で宇気槽の底を十回衝く。かつては天鈿女命の後裔である猿女君の女性が行った。
  2. 木綿結びの儀
    宇気槽の儀において、一衝きごとに神祇伯が木綿の糸を結ぶ所作を十回くり返す。神祇伯の結んだ御玉緒の糸は、斎瓮(いわいべ)に収めて神祇官斎院の斎戸(いわいど)の神殿(祝部殿・斎部殿)に収められた。
  3. 御衣振動の儀
    天皇の衣を左右に十回振る魂振の儀が行われる。これは饒速日命が天津神より下された十種の神宝を用いた呪法に由来するとされる。

 これらの儀式のうち1、2は「みたましずめ」、3は「みたまふり」の意味を持つとされます。鎮魂祭における目的は諸説あり、研究論文や各関係書籍から「みたましずめ」と「みたまふり」とするものと二分していますが、本義においてはその統合です。

 白川学館では「祓い」「鎮魂」「言霊」による公のための祭祀としての「鎮魂祭」が執り行われます。鎮魂祭の本義に即した儀の中で斎行させていただくことで、すめらみことの玉体安穏とともに、階層性の中で世の平安清明が結実し現実化することを予祝いたします。「みたましずめ」と「みたまふり」の統合概念の「鎮魂祭」です。

動画

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